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キャラメルボックス「ずっと二人で歩いてきた」(8/14) [芝居]

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8/14(水)14時、こちらで気になると書いた「ずっと二人で歩いてきた」を観ました。観てから大分時間が経ってしまいましたが・・・。「雨と夢のあとに」の続編として書かれたもので、雨夢も先に観に行きました。(こちらにレポあり。)

続編というから、雨のその後の物語なのかな〜と思ったら、ちょっとちがってた。もちろん雨は出てくるんですけど。最初は戸惑ったけど、なるほどそういうことだったのか〜と最後は納得しました。雨夢とはちがって、たった5人しか出てこないし、セットも最初から最後まで同じで、とてもシンプルなんだけど、奥深い物語でした。

以降ネタバレあり。

CAST
 雨   原田樹里
 雅俊  多田直人
 優作  加治将樹
 北斗  筒井俊作
 美栄子 坂口理恵

ストーリー
雨は大学が決まり、東京のアパートに引っ越してきた。幼なじみの北斗が手伝いにきている。どこからかウッドベースの音が聞こえる。その後、雨はアパートの前で倒れている雅俊を助ける。同じアパートの上の階の住人で大学院生だという。彼の部屋にはウッドベースが。誰かと一緒に住んでいるようすだが・・・。

たぶん、冒頭だったと思う。雅俊が手に本を持って現れて「ユウとマサ」という本の一部を朗読する。そこから物語が始まる。雨と、謎めいた雅俊との関わりと並行して、それぞれのキャストが「ユウとマサ」の続きを交互に読んでいく。本に書かれているのは雅俊が小さい頃の兄(優作)とのエピソードで、子どもたちをおいて出て行ってしまった母に会うために、小学生の兄と幼い弟が北海道から東京に旅する話なのです。つまり、雨と雅俊との関わりと同時進行で、雅俊の子ども時代の話が語られていくことになる。こういう話の進め方もあるのか〜と感心しました。

ネタバレになってしまうけど、雅俊と優作は別々な親戚の家で育って、優作はよく東京?から北海道まで弟に会いに行っていたのだけど、事故で亡くなってしまう。それでも弟を守り続けている。そのことが結果的に守られる側の健康を害していく。この辺が雨夢と重なる部分。

この兄弟が雨と関わることでどう変わっていくのかがこの作品のみどころ。そして、死んだ兄が願う「幸せになって欲しい」という思いに、雨も亡き父が同じことを言っていたことから、幸せについて考え、ひとつの答えをみつける。なんか色々考えさせられました。タイトルもね。亡くなってもずっとそばにいた兄弟のことでもあり、幼い兄弟が一緒に旅した道のりのことでもあり、意味深いなあと。

でも堅苦しい感じじゃなく、笑えるネタがいっぱいあって面白かったです。例えば、北斗役の方がふくよかな感じの方で、同時上演中の雨夢の北斗とはかなりキャラがちがうのですが、そういうところもネタにしたりとか。見てるだけで面白い人でした。ハキハキした雨は雨夢の雨が成長したらこんなかな〜と思えてよかったです。病弱という設定の雅俊は舞台役者さんなのにこんなに静かに話すんだなと思うような感じで、でももちろん聞こえないとかじゃなくて、そういう役柄をうまく演じていたってことなんだと思います。俊作は、本の中に出てくる弟を守るお兄ちゃんのイメージとはちがってワイルドな感じの方でしたが、その熱い感じとクールな弟が好対照でした。もうひとりは雅俊のお母さんというか、厳密には彼を引き取った北海道のおばさんです。都会の人とはちがう素朴さ、異質感がよくでてました。

舞台上にあるのは、赤いドアと青いドアがある一部屋のようなセットのみ。実はこれ、左側が雨の部屋、右側が雅俊の部屋になっていて、右側にある赤いドアから入ると雨の部屋、青いドアから入ると雅俊の部屋に入ったことになり、真ん中のテーブルは共用。シンプルだけど、いいアイディアだなーと思いました。近い方のドアからじゃないところがね。雅俊の部屋の側に最初からおいてあるウッドベースも、雨の父親がウッドベース奏者だったつながりを感じさせます。(本作では優作が弾くという設定だが実際には演奏しない。音は奥から聞こえてくる。)

観てからずいぶん時間が経ってしまったので薄い感想になってしまったけど(いつものことか?)、観てよかったなと思います。前回もびっくりしたのは場内アナウンス。役者さん二人でライブで雑談的なハイテンションのトークとともに、携帯電話を切ってだとかが説明されるんですが、あのノリにはまだついていけない感じもありましたが(笑)

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