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「オペラ三昧」in 魚沼 [オペラ]

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11/4(日)に魚沼市小出郷文化会館で上演された「オペラ三昧」を観てきました。ちょっと敷居が高い感じがするオペラを笑いどころ満載のホーム・コメディとドッキングするという挑戦的作品で、これまでにも東京や横浜などで数回(バージョンもいくつかある)上演されてきました。縁あって、今回は米どころで有名な魚沼市での上演となったとのこと。旅行もかねて出掛けました。

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タグ:オペラ三昧

歌劇「終わらない夏の王国」(2012.9.2) [オペラ]

Endless_summer_2012.jpg9/2(日)に国立オペラ・カンパニー 青いサカナ団の歌劇「終わらない夏の王国」を観てきました。

公式サイト
 歌劇「終わらない夏の王国」

神田慶一氏がいつものように原作・脚本・作曲・指揮・演出に加え、チラシの絵までお描きになったらしいのですが、もっと驚くのはパンフレットに名前の載っている人だけで60人近くいる出演者のうち半数が子どもで、主演も(プロフィールがないので正確にはわからないが)高校生くらいの女の子なのです。もともと子どものために書かれたオペラの改訂版ということで、オペラ歌手と子どもたち(小学生くらいから高校生くらいまでの?)が同じステージで歌い、踊り、演じるのですが、オペラの歌い方とはちがう、子ども特有の澄み切った声の響きが新鮮に感じました。

ストーリーは、小学生の藍と大学生の翠の姉妹は父子家庭で父親は多忙で構ってもらえず、夏休み初日に2人で家を飛び出してしまうのですが、そこで不思議な小さな男の子レモンと出会い、誘われるままに子どもたちのための王国へ。同様に、母子家庭の零(女子高校生)も友達数人や通りがかりの子どもたちや青年などと一緒に王国へ。そこは時が止まっていて、いつまでも遊んでいられる国。でも、元の世界に帰るための扉を開けた人は焼け死んでしまうということで、帰れない世界なのです。

出会った時に優しくしてくれたからとレモンが藍を助けて、ひとりだけ帰ることができたのですが、戻った世界では子どもが人形に変わってしまう事件が多発していました。零のお母さんも娘が人形に変わってしまい、忙しくて零をかまってやれず、夏休みがいつから始まったかも知らなかったことなど後悔でいっぱいでした。

藍はレモンが使った呪文を思い出し、お父さんと他の子のお母さんたちと、翠たちを助けに行きますが、王国の管理人に魔法にかけられてしまいます。お父さんが藍にプレゼントしたオルゴールがなりだして正気を取り戻したお父さんと子どもたちはまたもやレモンに助けられて出口に向かうのですが、追っ手がせまってきました。子どもたちは夢のような世界よりも、汚れた世界であっても元の世界に帰りたいと訴えます。そこで零は「私には待っていてくれる人なんていない。だから私が開ける。」と言って扉を開けます。でも焼け死ぬことはなくて、王国の管理人に「待っている人がいるから帰りなさい」と言われ、扉の向こうへ。帰ったら、友達やお母さんが零を待っていてくれていました。


時系列が前後していて、はじめは何が起きたのかよくわからないのですが、次第に展開していく話に引き込まれていきました。大勢の子どもや大人が輪になって踊ったり、全員で歌う場面などは、人数の多さと多様な声の重なりに圧倒されました。

主役の零を演じた女の子は堂々とした演技と歌で、よく頑張ったなと思いました。もちろん、声量などオペラ歌手にかなうわけもなく(そもそも歌い方もちがうし)、音程も怪しいところもありましたが、そこはプロじゃないので仕方ないかなと思うし、その他の子も、小さい子までしっかり踊ったり、それぞれのセリフや動きをこなしていて、これだけの子どもたちをまとめあげたこともかなりすごいと思いました。レモンを演じた小学生くらいの男の子が素朴な感じで可愛かったし、小さいのにちゃんと役柄を演じていて、ついつい目がいってしまいました。

離れてみてわかる家族の大切さや、「だだいま」と言ったら「おかえり」と言ってくれる人を求める気持ちなど、日頃つい忘れそうになることを思い出させてくれたオペラでした。

タグ:神田慶一
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