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Team YAMAMOTO presents「tick, tick...BOOM!」(2012.9.17) (2) [ミュージカル]

*いったん書いた記事をコピーしたつもりがそのまま下書きにしてしまってました。もう一度アップします。最初の部分はつぶしてしまったので書き直しました。

前の記事に書ききれなかったことを書きます。

ここからはネタバレありです。
■キャスティング
今回のスーザンはすみれさん。大人っぽくて上品な感じの女性。オリジナル・オフ・ブロードウェイ・キャストのエイミー・スパンガーはキンキン声で、ちゃきちゃきしたイメージがあったのですが、すみれさんはきれいなソプラノだし、がらっと雰囲気をかえたキャスティングなんだなーと思いました。すらっと長身のすみれさんですが、「子どもにバレエを教えている」というくだりで、なるほどーバレエダンサーっぽいなと感じました。歌もふつうに上手だったと思います。

マイケルはジェロさん。演歌歌手だけに、歌のうまさはさすがです。ただ、なんというか、見た感じ、可愛くて可愛くて、山本さんより大分若い感じにみえました。(実際4歳くらい若いみたいです。)ジョンが29歳でマイケルが先に30歳になっているという設定なんですけどね。でも再演時と同様に黒人の方がマイケルなのはいいですね。ジェロさんは日本語も問題ないしよかったと思います。

ジョンの山本耕史さんはもちろんいいと思いますよ。

■眼鏡
今回の演出で目を引くのがジョンの眼鏡です。マイケルが時々「眼鏡をふけよ」と言ったり、ジョンのお父さんが「寝るときは眼鏡を外せよ」というとジョンが「外したら夢が見れないよ」と答えるということで、夢の象徴ということのようです。これはなかなかのアイディアですね。ちなみに、お父さんのもともとのセリフは「Write if you get work.」(仕事が見つかったら手紙をくれよ。)というもので、そのあとお母さんが「しばらく帰ってきてもいいわよ」的なことを言っていて、両親も今の不安定な生活を良しとしていないことが感じ取れる場面になっていました。そのことを考えると、「寝るときは眼鏡を外せよ」だと、そろそろあきらめて仕事を探したら?というもともとの意味合いとはちがってきちゃうかなとは思いますけど。

■省略された2場面
再演時と比べて、2つの場面が省略されていて、観ていてちょっとびっくり。そもそもバンドがセットの後ろに配置されていた時点でおかしいなとは思っていたのですが。大きく省略された場面は、マイケルの会社でのブレーンストーミングの場面です。ジョンはマイケルにうながされてマイケルの勤める会社に出掛けていきます。そこで商品のネーミングのためのばかばかしい会議(ブレーンストーミング)に参加するのですが、そこを省略してそれが終わったあとの場面に飛んでいます。削除されたシーンはスーザン役の役者が演じるジュディの司会のもと、ジョンと、社員に見立てたバンドのメンバーがアドリブで話し合う場面で、台本にも載っているものです。再演時に観ている時には冗長に感じたこのシーンですが、なくしてみると、逆にあのシーンがあった方が、ジョンが会社勤めに向かないことが明白になってよかったかなと思いました。

もうひとつ、再演時にはジョンの書いたミュージカル「Superbia」のワークショップの場面として、カレッサのソロの前に、マイケル役の人が近未来的な服装をして何かと戦うみたいなシーンが挿入されていました。確認したところ、台本上では、「バンドは「Superbia」の序曲の一部を演奏する」と書かれています。ここがなくていきなりカレッサのソロになり、ちょっと唐突な感じがしました。ジョンが放心状態になっていて、気づいたらカレッサのソロになっていた、という設定なので、もうちょっと間をとるとかすると、ジョンがはっと我に返った感じが伝わりやすかったと思います。(そのために序曲の一部の演奏となっているのかも。)

■いちゃいちゃシーン
割とはじめの方に出てくるGreen Green Dressはジョンとスーザンがいちゃいちゃするシーン。スーザンが自分で作ったドレスを着て出てきて、色んな人生経験をしなくちゃというジョンに、経験させてあげるわよと言って誘う。そして原曲のサビは「20個のボタンと1本のストラップのついた緑色のドレス、包みをほどくのが楽しみ」と歌っていて、そのあとふたりは寝室へ向かうという、エロティックな場面です。

今回の演出では、毎回のサビではないけれど、1回だけ「派手なラッピング/剥ぎ取りたい」という歌詞があり、再演時も1回くらいこれに近い意味の歌詞があったと思いますが、その時より踏み込んだ訳になっているような印象がありました(再演時の歌詞を憶えていないので、比較できませんが)。そこはいいと思うのですが、この歌の間のジョンとスーザンは再演の時より素っ気ない感じにみえました。スーザンが大人っぽいからでしょうか。あまりエロっぽくない感じになっていました。生々しさを感じさせない上品なカップルだなーと思いました。

そういえば、同じタイミングで上演されている森山未來さんのヘドウィグを観て思ったのですが、山本耕史さんのヘドウィグは上品というか、あまりどぎついことを言ったり、下ネタ連発みたいな感じではなかったなーと思いました。森山さんの方は、ヘドウィグが性転換手術をするところで、ソーセージを股間にあてて、それを歯で食いちぎったものをペッペッと観客席にまき散らしたり、やりたい放題でしたからね。それがいいかどうかは別として、山本さんはきっとそういうキャラじゃないんだなと、Green Green Dressの山本さんを観ながらあらためて思ったのでした。

なんとなく気になったことはこのくらいだったかな。

日付も変わって、今日(9/25)の夜、もう一度、tick, tick...BOOM!を観に行く予定です。頭をリセットして、楽しんできたいと思います。

あとは、台本等を見ていて気づいたことなどを、後日記事にしようと思っています。

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