劇団東京イボンヌ「酔いどれシューベルト」を観ました

10/11(土)、ご縁があって、劇団東京イボンヌの「酔いどれシューベルト」を観に行きました。劇団のコンセプトは「クラシック音楽と演劇の融合」だそうですが、確かに、いい音楽とともにお芝居を楽しむことができました。

短い生涯の中でかなりたくさんの曲を書いたシューベルト。なんでそんなことができたのか？というところをうまく物語に生かしつつ、歴史的な大作曲家を飲んだくれのダメ男としておもしろおかしく描いている作品です。

◆公式サイト　http://tokyoivonnu.com/

以降ネタバレあり。

劇団東京イボンヌ「酔いどれシューベルト」
2014.10.11(土)14:00　ザ・ポケット（中野）
脚本：福島真也（東京イボンヌ）
演出：ブラジリィー・アン・山田（劇団ブラジル主宰）

キャスト
　シューベルト　古賀司照（東京イボンヌ）
　クラウディア　アイリ
　トム　　　　　鈴木貴大（東京イボンヌ）
　ヤン　　　　　三谷杏奈（劇団東京オレンジ）
　クン　　　　　宮原なつき
　天使　　　　　海原美帆（東京イボンヌ）
　悪魔　　　　　濱中太（ソラトビヨリst.）
　ジョセフ　　　辻創太郎（東京イボンヌ）
　フェルディナンド　佐久間大器
　キャサリン　　金原並央
　ロドリゲス　　モリタモリオ
　ステラ　　　　さかい蜜柑
　エリザベス　　大塚由祈子
　大公　　　　　阿部英貴
　ミミ　　　　　平野尚美（グッドラックカンパニー）
　バロン　　　　長瀬良嗣

特別ゲスト
　菊地美奈（二期会）　声楽家・ソプラノ

音楽監督
　阪本正彦（東京イボンヌ）

演奏家
　浅見陽子　ピアニスト
　増原英也　声楽家・バリトン
　中島愛恵　声楽家・ソプラノ　Wキャスト
　本田望美　声楽家・ソプラノ　Wキャスト
　斉藤裕子　打楽器
　宝地戸千秋　クラリネット奏者
　和光美苗　オーボエ奏者
　米田ゆき　トランペット奏者
　國信佐和　ヴァイオリン奏者
　渡辺定路　サクソフォン奏者
　（以上、東京イボンヌ）
　高知尾純　ピアニスト　１１日担当


■あらすじ
売れない作曲家のシューベルトは行きつけの酒場で今日も酔っぱらっている。恋人のクラウディアと結婚したいがお金もない。病気の父親や何人もの弟や妹を抱えて困っているクラウディアにお金持ちのバロンがアプローチしている。悪魔が忍び寄って、１ヶ月分の寿命と引換に曲を提供すると持ちかけてくるが・・・。

■感想
驚異的な数の楽曲を書き残して亡くなったという謎めいた史実を、クラシックの作曲家にありがちな悪魔に魂を売り渡す系のエピソードでうまく解決しつつも、悪魔に対抗するなんとも俗っぽい天使が出てきたり、シューベルトに恋をする腐女子っぽい？貴族の令嬢が出てきたり、笑える要素満載で楽しめました。シューベルトは本当に情けないダメ男なのですが、互いに思い続けるクラウディアとの最後のエピソードにはちょっと感動。あっというまの１時間数十分でした。

ステージの奥の一段高いところにピアノとパーカッション、そして必要に応じて出てくるヴァイオリンと管楽器のアンサンブル、そして声楽家が、「野バラ」・「アベマリア」・「セレナーデ」・「未完成」など、シューベルトの名曲のエッセンスをたくさん聞かせてくれて、あらためてシューベルトの魅力に気づかされました。

お芝居と音楽の両面があることで、シューベルトの物語がより深まった気がします。音楽を聴くことで彼の音楽の才能を感じることができたので。劇団に俳優さんだけでなく演奏家もいるというこの劇団ならではの作品だなあと思いました。ミュージカルとちがって、役者さんはマイクを使わずに声を張り上げての演技。声楽家もマイクを使わないので、すべて生の声で語られるというところもよかったし、お芝居と声楽が意外に相性がいいということに気づきました。

こういうスタイルが人気を呼んでいるのか、金曜日から始まった公演は、金曜日以外は満席になったそうです。

■終演後
終演後は会場内に残っていると、役者さんが出てきてくれて会うことができます。舞台衣装とはちがう私服での登場なので、一瞬頭が混乱しますが（笑）。私は妹が出演していたので（ゲストの声楽家として）妹としゃべっているうちに、役者さんを紹介してもらって少しお話ができました。みんな気さくな方で、楽しそうなカンパニーだなと思いました。

その中で、シューベルト役の古賀司照さん（左）と一緒に写真を撮ってもらいました。（右は妹）。１ヶ月かけてもみあげをのばしたそうです。メガネをかけるとシューベルトっぽいです。

＊役者さんの写真は持ち出さないようお願いします。


そしてイケメンのバーテンダーのロドリゲスを演じているモリタモリオさんとも。

＊役者さんの写真は持ち出さないようお願いします。

どうもありがとうございました。


この公演は10/12(日)までですが、すでに完売のようです。ご興味を持たれた方は次回に期待しましょうね〜。