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「スリル・ミー」(尾上&柿澤)観てきました(11/10) [ミュージカル]

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11/10(月)はもともと「スリル・ミー」のアフタートークがあるからと夜公演のチケットをとっていたのですが、急遽同じ日の朝に「デス・ノート」の制作発表が入ったので、盛りだくさんの一日となりました。観に行くだけでもハードなのに、カッキーは制作発表でも歌ありトークありで、そのあと「スリル・ミー」の夜公演で、さらにアフタートークとは、役者さんは大変だなーと思います。

以降、軽くネタバレあり。

スリル・ミー
2014.11.10(月) 19:30開演 
天王洲 銀河劇場

原作・脚本・音楽:ステファン・ドルギノフ
演出:栗山民也
翻訳・訳詞:松田直行

CAST
私 尾上松也
彼 柿澤勇人

ステージサイドシート 1階右サイド列4番 

■新しいペア
カッキー(柿澤勇人さん)は初演から出演していて今回が4回目ですが、3回目まで松下洸平さんと組んでいたのが、今回は初めて尾上松也さんと組むことになりました。尾上さんとは「ロミオ&ジュリエット」でも親友役でしたね。相手が変わるとどうなるのか楽しみでした。

尾上さんの「私」は、今までみた松下さんや良知真次さん(その時の「彼」は小西遼生さん)とはかなりちがった印象がありました。松下さんは小柄で童顔で弟っぽい感じで、だけど抜け目なさを感じさせる「私」で、良知さんは色気があってミステリアスなんだけど、芯は強そうな「私」だったのですが、どちらも「彼」と比べるとソフトなイメージでした。

尾上さんはがっちり(むちむち?)していて体育会系で、すらっとしたカッキーの「彼」より男っぽい感じなのですが、そんな尾上さんが「彼」に翻弄され、「ちゃんとお願いするんだ」とかいわれちゃう鬱屈とした感じが、新しい感じがしました。

カッキーの「彼」も前と変わった気がしました。松下さんと組んでいた時は、なついてくる「私」を強がって振り切っている感じ(人間的な感じ)があったのですが、今回は、自然と無理なく超人的キャラになっていたと思います。演技しているというより、「彼」が乗り移ってるような感じ。計算された動きのはずなのに、とても自然で、美しく、怖くて、今まで以上のカッコ良さにみとれてしまいました(笑)。

そんなふたりですが、最後の部分で「私」にはめられたと気づく場面では、ぼくとつで男っぽい「私」に畳み掛けるように追い込まれて、ただ絶句するしかない「彼」も新鮮に思えました。前はもうちょっとじたばたしていたような。パワーが強い同士の全力の頭脳戦という感じがしました。

■「スリル・ミー」の意味
これまで何度か観ているのによくわかっていない部分もあって、今回あらためて気づいたことは、「♪スリ〜ル・ミー」って歌うのは「彼」ではなく「私」だということです。物語の展開から、スリルを求めてどんどんエスカレートしていく「彼」に「私」が翻弄されているようにみえるのですが、「私」がスリルを求めるようになる瞬間があったということです。「私」の告白の中で、「彼」が大きく変わっていったような言い方をしている部分は、実はさらに大きく「私」が変わった部分だったのだと。そこからが「私」の本領発揮なわけで、そのことが最後にわかるわけですが(これ以上いうとネタバレなので)、そういうことだったのか〜と初めて気がつきました(遅すぎ!)。

■ハプニング
私は前回観た時もハプニング(「私」の松下さんがマッチ箱を落としてしまい、散らばったマッチを拾い集めて事なきを得るというもの)があったのですが、今回もびっくりすることがありました。

私はステージサイドシートに初めて座りました。右側(上手側)の最前列のほぼ真ん中です。なので、キャストがこちら側で演技する時には本当に間近にみることができました。スリルミーの舞台はステージ上にもう一段あって2段になっています。ちょうど「彼」が人を殺そうといいだしやるのは弟だと言って、それに「私」が反対するようなやりとりの時に、尾上さんが凄い勢いでこちら側に倒れ込んできました。私は低い位置から見上げるような席だったのでその時はわかりませんでしたが、あとでトークで「開いてはいけないところがあいてしまった」と言っていて、それで落とし穴のようになって尾上さんがつまづいてスライディング状態になってしまったらしいです。そんなこととは知らなかったけれど、私のいる側に倒れて来た時に、ポケットからメガネが滑り出て下の段に落ちたのがみえて、ここでメガネを落としたらまずいでしょと思いました。

そのあとのシーンでメガネを使うところはないせいか、尾上さんはメガネを拾うことなく演技を続けました。(一度だけセリフを間違えそうになって言い直したところがあり、動揺していたことがうかがえます。)カッキーはその時下手側にいたので、メガネを落としたことは知らなかったはずです。なので、その直後、カッキーが帽子とマントを身につけて上手側の下段を歩いて来た時、メガネをふんでしまうのではないか、踏んだらすべったりして危ないのではとハラハラしてみていました。最初はうまく通り過ぎたようにみえましたが、結局踏んでしまい、それを「彼」らしくいらついた風に蹴飛ばしていましたが、遠くに飛ぶことはなく、相変わらず私がみえるところに落ちていました。

そのあと、カッキーがロープを振り回しながら出て来た時、ロープを振った時に私の方に何かが飛んで来たようにみえて、メガネの破片?とドキッとしたんです。すぐに胸元を確認しましたが何もなくて、もしかしたらロープのくずが舞っただけだったかも知れません。そんなことで目を離している間にメガネがなくなっていました。踏んで壊れてしまったのか、それともどこかにあるのかわかりませんでした。

アフタートークでも、「スリル・ミー」ははじまったらほぼ出ずっぱりだし、動きも細かく決まっているので、裏でちょっとした会話をするヒマもないような話だったので、何かがふだんとちがうことに気づいたら瞬時に対応しなくてはいけないので、大変だなーと思いました。

■ラブシーン
炎を眺めながらふたりが寄り添うシーンが美しくて好きでした。ゆっくり手をからめあい、「私」がうっとりと「彼」に寄りかかるところは、「私」の「彼」ヘの思いが伝わってきました。

組み合わせを変えると色んなことが変わっていくんだなとよくわかりました。

このあとアフタートークもあり、また、会場内で色んなグッズもゲットしたのですが、その話は別記事にしたいと思います。


◆「スリル・ミー」公式サイト
 http://hpot.jp/stage/tmjp2014


◆「Thrill Me」オリジナル・キャストCD(英語)
Thrill Me: Leopold & Loeb Story

Thrill Me: Leopold & Loeb Story

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Original Cast Record
  • 発売日: 2006/08/08
  • メディア: CD



◆「Thrill Me」台本(英文)
Thrill Me: The Leopold & Loeb Story

Thrill Me: The Leopold & Loeb Story

  • 作者: Stephen Dolginoff
  • 出版社/メーカー: Dramatist's Play Service
  • 発売日: 2006/05/30
  • メディア: ペーパーバック


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